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2007.03.18

小原越・田近越

田近越-切り通し
今日は、先日入手したデモンタブルバイクのシェイクダウンを兼ね、近場のダートバリバリな古道ライドを楽しんできた。場所は金沢北部、森本から小矢部周辺の中山間地。分割(demonter)できるからラフな乗り方は無理かなと最初はちょっと遠慮がちに小石ゴロゴロのジープロードへ突入。しかし、問題ないようだ。

バイクのインプレはもうちょっと乗り込んでからにして、今日のコースについて振り返ってみよう。江戸時代、城下町金沢は江戸、大阪、京都、名古屋に次ぐ「大都市」であった。明治初めで、約10万人の人口。この胃袋を賄うのに、加賀平野だけで十分であったろうか?「百万石」といえども、お上へ上納しなくてはいけないし、藩運営の資金も必要だ。そんな中、越中の農民達は年貢を取られたあと、わずかに手元に残る「作徳米」を携えて現金収入を得るためこの厳しい峠を越えたという。しかし、藩はこの峠「小原越」を使うことを「抜け荷」として禁じたのである。


なぜなら、現在の国道8号線に近い石動-倶利伽羅-竹橋-津幡-金沢の本街道、つまり北陸道の馬や宿を提供する「宿駅」を維持存続させる必要があったからだ。元禄の頃からのインフレのなか、藩が利用する宿の代金は公定価格として低く設定されていた。今回紹介する脇道「小原越」は北陸道の約半分の距離で金沢まで到達できる。藩としてもその後ろめたさもあって厳しく取り締まっていたようであるが、早く安くはいつの世も正義。また、金沢の食糧需要も後押し押したのだろう。

1石で人ひとりが1年食べられるとし、ここからは私の勝手な推計。江戸時代の農民の割合は約80%といわれているから、当時の金沢市民すべてが非農ではないにしても、越中、能登を入れて15万人程度を非農とすると加賀藩の人口は75万人程度か?つまり、武士から農民まで乱暴に平均して75万石。農民はめったに「銀シャリ」にはありつけなかったろうが、たった25%しか余剰が出なくて日本の穀倉として機能していたとは考えにくい。加賀越中能登の百万石のなかでも、かなり融通しあっていたのではないか?
小原越-松根峠小原越-轍小原越-旧道入り口
私の妄想チックな愚推はこれぐらいにして、この「小原越」はサイクリストにとっても-とくにダート系-大変魅力的なコースである。今から4年程前に富山のサイクリストで、私の古道師匠でもあるばったさんから教えてもらって、すぐにハチさんと探索してきたけど、松根峠1km手前で見事にコースアウトして踏破できなかったのだ。今回はロードのトレーニングによく来る松根城跡からスタート。ここは平安末期の木曾義仲軍布陣に始まり、佐々・前田軍の攻防まで多くの国盗りを見てきた「実践的な中世山城の典型」で、「小原道跡」の石碑の後ろからすぐダートが始まる。

写真のように結構な雪。それでもクルマが通った轍があるので何とか乗って進んだ。力もち地蔵からは先週に引き続きバージンスノーを頂く。ほぼ下り基調なので乗ったままザクザク進む。しかし、雪をかき分けブレーキングしていると見る見るうちにシューが削れて、カンチブレーキから悲鳴のような音が鳴るようになった。

途中、この古道はシングルトラックになるが、完全に雪に埋まってしまっていた。ここは以前ハチさんと走破したので今回はパス。ハチさんは、枯葉に埋もれたこの古道をゴリゴリ漕いで上がっていったけ。この辺からは雪も無くなってひたすら小石のダートをダウンヒル。35Cのデモンタブルバイクの堅牢さを印象付けた。しかし、油断して本来のルートを見誤り、臼谷の八幡宮横の近道に出てしまった。まいいか。

北よりの本来の入り口には案内板も有って分かりやすい。のぼりのダートが好きな人はここからアプローチするのもまた一興。今回は「田近越」(地図)と呼ばれる古道も走ってきた。ここは舗装されているが、ロードではキツイ簡易舗装。他にも、現在の県道27とほぼ重なる「二俣越」もあって、鳴和へ向かう脇道は夕日寺の遊歩道としてこれもダートが残っているらしい。

足場の悪い峠道を、米を積んだ馬を引きながら往時の人は、取り締まりの役人の監視をかいくぐり未明や星空の元、歩いていたのだろうか。しかし、金沢で米を現金に換え、農具や子どもの土産を買って帰る足取りは軽かったであろう。そんなことを考えながらの古道ライドは楽しいものである。

参考文献:

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コメント

そう、あれは確かスイスクロスのこけら落とし(!?)の時でしたね!
ひっそりとした地道を、枯葉をサクサク踏みしめながら走った感覚は今も鮮明に残っています。また行きましょうね!!

投稿: ハチ | 2007.03.20 19:11

マッタさん、ばんは~。
納車、オメ~です。
それもデモン太君じゃないすか!!!
渋いトコ突いてますわ。。。
月に二回は輪行旅行しないと、たたりがありそうな自転車ですね。www

そうそう、デモン太君は変速ワイヤーが分割できるタイプじゃなかったかな? ちまたでは売ってないんで、予備を持っていた方が良い!という記憶がありますよ~。(高校時代の記憶です……w)

投稿: ばった | 2007.03.20 20:13

◆ハチさん、そうでしたね~。今度はR359入り口から踏破しましょう。もう間違えないと思います。夕日寺の二俣越えも是非!
◆ばったさん、そうなんです。輪行+ツーリングということでこのような選択になりました。ベストはランドナーでしょうけど、泥よけをバラす手間がネックでした。ばったさんみたいに細工もできないし。
>変速ワイヤーが分割できるタイプ
そうです。たしかにショップでも入手に手間取っていたので一本とり置きしときますね。アドバイス、ありがとうございます。

投稿: matta | 2007.03.20 21:16

mattaさん、こんにちわ!
そうですか!納車おめでとうございます!
インプレ楽しみにしています。
ところで、昨日の地震は大丈夫でしたか?ニュースを見て、すぐさまmattaさん、大丈夫うかな?って思いましたよ…。

投稿: Choko | 2007.03.26 10:54

◆Chokoさん、どうもご心配痛み入ります。こちらはお陰さまでなんとも有りませんでしたが、奥能登は被害が大きく、人命が失われ多くの人が住む家を失っています。ツール・ド・のと等のロングライドで走ったことのあるフィールドも多く、世話になった心やさしい能登の人たちが大変心配です。「がんばれ、能登!」今はそんな心境です。

投稿: matta | 2007.03.26 20:17

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